ふにふにブログ

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甘いもん

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    昨晩のキラさんとの会話によりうっかり生まれてしまった異色コンビ。
    小悪魔&変態デス

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    「えーっと…リディアちゃんやっけ?」

    「…そうだけどなんか用?」


    いきなし涙目の女の子に出くわしたら僕でもちょっと困る。
    僕は昼休みいっつもここの屋上に来てぼんやりするんやけど、今日は珍しく先客がおった。
    あんまし喋ったことないけど知ってる子や。
    リオンさんの娘さんで、一見快活そうな子。カワエエ顔はしとるけど、なんとのう手強そうちゅーか腹黒そうで僕はあんま近寄らんようにしとった。まあガキに興味もないしな。

    「いやそら僕の特等席で思い悩んでやるから気になるやん。どしたん?」
    「どーーーもしないよっ!」
    「あぁほんまにい。邪魔してすまなんだな」

    どうもせえへんわけがない。
    ゆーても本人が聞かれたくない言うてるんやったらしゃーないな。
    他人がお節介焼くことやないし、リオンさんが何とかしはるやろ。
    僕は河岸を代えることにし、飲みかけのピルクル片手にその場を立ち去った。


    がしいっ

    と、後ろを向いて歩きかけた瞬間、腰をひっつかまれて動けんくなった。

    「ちょっと話ぐらい聞いていきなよッッ!!」
    「ちょぉ自分が話したないみたいなこと言うたんやんか!」

    ものすごい力や。とても十代前半のガキやと思えへん。

    「そんなの大人だったらあと一押しするでしょ?!」
    「あーもうそういうのウザッ!聞いてほしかったら素直に聞いて欲しいいわんかい!」
    「……うっ…」

    ぼろぼろっと大粒の涙が紅い頬をつたう。
    堰をきったように泣きじゃくりながらお姫様は僕に殴りかかってきた。

    「そんなん言えたらっ… こんなにさあっ…」

    そうかあ、この子は寂しいんやな。
    ありえへん腕力で殴ってきてて、腕や腹筋が大の男の僕でも痛い。
    でも僕はそれより目の前の子の涙を止めることの方が気になって、
    黙って考えをめぐらしとった。

    タイミング的に、やけど多分あいつとなんかあったんやな。
    今朝ちらっと見かけたけど、この子の兄貴も様子おかしかった。
    この二人の間に何かあるんちゃうか、ってぇのは最近のストーk…あ、いや僕の調査の結果わかったことやけど、詳しいことまではつっこんでへん。
    そんでも丸わかりなんやで、ガキども。

    疲れたのかお姫ィさんは殴るのをやめて僕の服にしがみついとる。
    相変わらずキレーな涙をはらはら流しながら。

    「落ち着いたんか?…なあ、甘いもん好きか?」
    「はあ?」
    「おっちゃんとパフェ食いにいこか!」
    「…要らないよ…」


    ぐぎゅぅうう。

    「……決まりやな。」
    「…!!そんな勝手に…!」
    「鳴ったやんか。腹へっとんのやろ?」
    「…減ってるけど…」
    「ほないこか。」

    そいやピルクル飲んでたっけか。まあええわ。
    黙ぁってついてくる後ろからは、もうすすり泣きは聞こえへんかった。
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