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がくせん!

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    殺してみるタグ涼平→紡その3


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    ぴんぽんぱんぽーん
    『全校生徒にお知らせします。現在白軍生徒1名が校内に侵入。本校生徒1名が交戦中。出撃命令のない生徒は校外に避難して下さい。繰り返します…』


     



    全校放送の間の抜けたチャイムが俺たちの会話を遮った。
    自分のことを放送されてるのに、紡はかけらも反応を見せない。
    侵入とも交戦とも思っていないのか。


    銃を構え、照準を紡に合わせたまま会話をつなぐ。

    「それが動機なのか…?」
    俺を殺しますよーにどうつながるのかようわからんけど、こういう手合いは一途な奴が多い。経験上。
    つまり厄介だ。現時点では是非とも穏便にお帰り頂きたい。
    でもなんつーか……思考が全然トレースできねー…交渉のしようがない。
    どこかに糸口はないのか。
    そして今日、初めて紡の顔を真正面からまともに見た気がする。
    困ったように話す様からは、とても大事な人の大事な物を排除してやろう、という切羽詰まった敵意は感じられない。

    ……イイ感じにイってんなー。

    「うん、うん。そう。」
    茶色い頭が反芻するように頷く。ふわふわと、散った毛先が揺れるのが小動物のようだ。

    「だから、その相手には死んでもらうんよ。」
    「いやちょっとまって多分違う。ないない。俺じゃないよ」
    「だって……魔王様仲良くしてる人そんなに多くないもん。」
    紡が少し拗ねたように唇を尖らせた。

    「俺だけでもねーよ。あと俺彼女いるし」
    お前と同じ軍に、ちっさいのがな。
    「いやいや」

    立ち止まって話していた紡が、普通に歩いて近づいてきた。

    「姫のそういうのは、関係ない」

    ひゅ、とメイスが振りかぶられた。
    こいつ別に、俺が牽制してたから立ち止まってたんじゃない。
    俺と会話してたから立ち止まってただけだ。

    ぱしゅん。

    左に避けながら引き金をひく。
    メイスが俺を外れて地面にめりこんだのと、紡の脇腹に赤い花が散ったのは同時だった。


     
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